2年前、息子が自閉症スペクトラムと診断されてから本格的に息子のためにできることを探し始めました。


 


そして、発達障害の子どもにとってベストの療育は何か?調べてはくよくよ悩みました。


 


自分の考えをまとめた時のメモがでてきましたので記事にしたいと思います。


 


自閉症スペクトラムの療育にABA(応用行動分析)がよい?



自閉症児の療育にABA(応用行動分析)が有効であることを知ったのは平岩幹男先生の本からでした。


 


そのエビデンスとなる実績を残したのがロヴァース博士のDTT(ディスクリートトライアル)と呼ばれる週40時間の長時間ABAセラピーでした。


 


ABAセラピーを週40時間(現在のエビデンスでは20時間でも効果はあるとされているらしい。)を行うことでセラピーを受けた半数の子どものIQは上昇すると言うものでした。


 


ABA(応用行動分析)は動物をしつけているようだという指摘も昔はあったようですが、私はそこはあまり気になりませんでした。


 


定型発達の子でも「しつけ」として身辺自立は進めていきますし、おやつやご褒美などの取引は多少するものでしょう。


 


発達障害の子どもに対する手法に目くじらを立てることより子どもの成長をとるほうが合理的だと思っていました。


 


 


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ロヴァース式セラピーは個人的にはお勉強タイプのセラピーだと思います。


 


セラピーを通じて繰り返し、正しい反応・正しい対応を教え込むのです。


 


これはもっともな対応と思えます。


 


例えば・・犬と言う言葉を教えたい時は絵本やDVDを見せたりするでしょう。


散歩の時にたまたま犬に出会った時にワンワンだよと言うだけでは機会が少なすぎるからです。


 


ロヴァース式ABAの欠点


 


とはいえロヴァース式セラピーの欠点として個人的に思っていたのは



  1. 長時間のセラピーの労力・経済的負担の割にはIQが上昇する確率は低い。

  2. 学びとしては受け身の行動であるということ。


 


デメリット1:ロヴァース式ABAの労力・経済的負担


個人的には発達障害児の成長の度合いをIQで判断するのは適切か疑問に思っています。


IQが高ければ社会に適応できるとは限らないからです。


ロヴァース式のABAセラピーはIQが高くなる確率が50%・・二人に一人しか効果は見られません。


 


ABAセラピーを依頼しようと思ったこともあります。


 


でも某NPOのセラピストの募集要項を見て専門家がセラピーをしているわけではないことを知り、高い費用を払って依頼する気になれませんでした。


 


また、BCBA(アメリカの協会認定行動分析士・修士)の資格を持つ方がいたのですが、その方は現在はセラピーはしておらず(教員をされている)


 


アメリカのようなABAセラピーはセラピスト1人ではできないこと。


複数のセラピストで計画・記録(ビデオ録画)、情報の共有がしっかりされないと意味がない。


 


などの話を聞き、断念しました。


 


デメリット2:ロヴァース式ABAは受け身の行動の学び


 


ロヴァース式セラピーでは指示されたことに対して反応するので自発的な行動ではありません。


 


セラピーで覚えた行動を日常で出来る様にすることを「般化」というそうですがそれも技術がいる話だと思いました。


 


私自身、幼児教育を受けて育ってきたのでいわゆる正しい知識を教えるお勉強的な発想に対しては抵抗はありません。


 


ただ・・私は息子にもっと自発的に行動できるようになって欲しかった。


 


自発的に自分で好きなものを見つけて、自分でやりたいことを見つけて欲しい。


 


だから集中的に何かを教え込むのではなく日常の遊びの中でABAセラピー風に関わることを選びました。


 


エビデンスがでている療育方法があるのに、ふわっとした母親の願いでそれを選択しないことに自分でも意外に思っていました。


 


ロヴァース式のABAセラピーを否定するわけではありません。あくまで私の好みなのかなと思います。


 


 


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ABA(応用行動分析)は育児や療育に役立つことがわかったので書籍を参考に家庭で私がABAセラピーを行っていました。


 





 



  • 指さし

  • 動作模倣

  • 口型の模倣


 


このあたりは長男くんの成長に非常に役に立ったと思います。


特に模倣は最初に取り組みたいABAセラピーの一つだと思います。


 


定型発達の子が教えなくてもどんどんできるようになるのは「模倣」する力があるからです。


 


年少で入園した長男くんの通園施設はポーテージというABA(応用行動分析)の手法を生かした小集団での療育でした。 (機会利用型ABA。)


 


個別療育は月1回程度。


そして目標を決めて園と家庭の両方での取り組み。


 


長男くんは著しく成長しました。


 


ロヴァース式のABAはできなかったけれど広い意味でのABA(応用行動分析)の関わりで息子は成長したのです。


 


障害児通園施設に通わせるか悩んだこともありました


 


息子を通園施設に通わせて良かったのかな?と思ったこともありました。


 


週3回通う一時保育で成長のきざしが見えていましたから・・。


 


でも、通園施設に通い始めてみると息子は先生方が大好きになり通園バスに乗るのを楽しみにするようになりました。


 


保護者としても障害児の通う通園施設は居心地がよい場所でした。


 


一時保育の頃は定型発達の子と比較して失望したり心が苦しいこともありました。


 


通園施設ではママ友もできたし(笑)


 


先生方は発達障害児の特性をよく知っていて身辺自立や関わり方にも相談にのってくれました。


 


保育園の先生方はそこまで発達障害の子どもの関わり方を知らないと思います。


 


保育園で自閉症の子を担当してきたベテラン保育士に「甘やかしてきたとかなかったの?」と言われたぐらいですから。


 


 


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自分と子どもにとってのベストの療育法を選ぶには


 


何がベストの療育法なのかは保護者によって違うと思います。


家庭環境によってできることも違えば保護者の好みもあるからです。


 


私は育児をする自分にとっての「メリット」「デメリット」で判断してきましたが


 


療育方法を選ぶにはある程度エビデンス(科学的根拠)も判断材料として大事だと思います。


 


また、誰の話を聞いたらよいのか・・信頼できる支援者が必要だと思います。


 


通園施設への願書をためらった私の背中を押したのは療育センターの保育士M先生と理学療法士の姫子先生でした。


 


「発達障害」というキーワードが知られてくる中でネットで多くの情報がでまわっています。


 


トンデモ療育詐欺としか思えないものもありますし


 


最近は発達障害児のお母さんが家庭療育ナビゲーター・アドバイザーなどを自称して有料のセミナーなどを開催されているようですが


 


自分の発達障害の子どもを育てた経験・知識だけでは他人を支援するには圧倒的に知識・経験が不足していると思われます。


 


私自身、通園施設でママ友ができて発達障害の子どもは本当にそれぞれ違うんだなぁと驚きましたから。


 


情報を集め信頼できる支援者に相談する。


最後は自分にできることを冷静に判断する。


それが自分や子どもに合うベストの療育法探しなのではないでしょうか。


 


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平岩幹男先生の「あきらめないで自閉症」は信じないほうが良い療法もきちんと掲載されているので本当に参考になりました。


 


でも…自閉症の子どもの成長をあきらめない!という趣旨のタイトルが、当時の私は怖かったです。


 


「息子の成長をあきらめない」ことを「あきらめる」とき私はどうなってしまうのか・・。


 


障害のある子どもをかかえた保護者の先の見えない不安や恐怖…。


 


よい本なのですが今でもこのタイトルは怖いです(笑)


当時の不安を少し思い出します。