発達障害児の子どもが周囲に関心を持たない、関わりを持とうとしても反応がなくて(少なくて)悩んでいる方もいると思います。
呼んでもこっちを見ない。自分の言いたいことをつぶやいている子どもにイライラ。
私もそうでした。
どうしたら周囲に関心がでるのか。
以前、子どもに相手の存在を認めてもらうために体を使った遊びを継続的にすると良いと書きました。
くすぐり遊びだったり
抱っこぴょんぴょんだったり
シーツブランコだったり色々です。
子どもに相手の認識をさせるには逆模倣(子どもの行動を真似する)も良いと思います。
それはこんな経験があったからです。
逆模倣で関わりをつくった作業療法士の先生
長男くんの担当の作業療法士はベテランの主婦先生。
出張や講演など忙しい人でした。
そして代打として若い女性の作業療法士の先生が代わりに作業療法を行ってくれます。
ところが、いつもと同じ部屋、同じテーブル、同じ椅子なのに先生が変わると全く長男くんは椅子に座ろうともしません。
いつもはきちんときまった時間、椅子に座り先生と遊んでいたのに。
長男くんは主婦先生のことちゃんと先生だと思ってたんだなあと思いました。
そんなわけで全然訓練にならず、若い先生に「すいません」と言いながら様子を見ていたのですが、先生は長男くんの真似をし始めました。
長男くんは椅子にも座らずテーブルの端をバンバン叩きはじめました。
すると先生もバンバンバン叩き、長男くんはその先生の顔をチラッと見たような気がします。
同じようなことを繰り返しだんだん先生は長男くんと一緒に出してきたおもちゃで遊び始めました。
最終的に長男くんは椅子には座らなかったものの先生の出したおもちゃで先生と一緒に遊び訓練は終わりになりました。
先生は私に「お母さんあまり訓練できなくてごめんなさい。」と言いましたが
私は先生を無視してた長男くんとちゃんと遊べてすごい!これが子どもに関わる技術か!と感心していました。
逆模倣という言葉を知ったのは発達障害児の言語獲得応用行動分析的支援フリーオペラント法の本からです。
この本は発達障害児・愛ちゃんの言語獲得指導の内容を本にしたもので、
一人のお子さんを対象にずっとその経過をまとめている内容は非常に珍しいと思います。
その中に逆模倣が出てきます。
この本では子供の言葉を育てるために子供の言った言葉を真似する音声模倣をするようにと言っています。
子供と同じ声を出し合いなさい。
子供は声を出すと相手から同じ声が返ってくるので楽しくなる。
楽しくなるので積極的に声を出すようになる。
声に意味が含まれるともっと楽しくなる。
これが言語獲得の基本メカニズムです。
この本を読んだときもそんな事でできるようになるかな?と思っていましたが
確かに子供の真似をすることで長男くんはその真似した相手のことを認識していました。
子供との初歩的な距離を縮めるには…
体を使って遊んだり子供の声や態度を真似したりするのは意味がありそうだと思っています。
子どもがきちんと相手の存在を認識できるようになったら
一緒に遊んだり読み聞かせなど繰返ししていくと相手の存在を認識できるようになると思います。
- あの手この手でアピールすること
- 押し付けにならないこと
- あきらめず気長につきあうこと
私自身も忘れてイライラしたりしてますが気長に関わりを続けようと思います(笑)